上司との面談でキャリアアップを意識するように言われたけど、どういうことかよくわからない…。
友人がキャリアアップのために動いていると話していたが、自分も動いた方がいいのかな?
社会人になって働いてしばらくすると、「キャリアアップ」という言葉を耳にするようになりますよね。
だけど、キャリアアップがどういう意味なのか正直よくわかっていない、自分に必要なものなのか知りたい、という人向けにキャリアアップの意味やメリット・デメリットについてお伝えしていきます。
目次
キャリアアップとはどういう意味?

キャリアアップとはどういう意味なのか、使い方まで見ていきましょう。
キャリアアップの意味
キャリアアップとは、「より高い資格や能力を身につけて経歴を高めること」という意味です。
今の職場でのポジションを上げることや、転職することで現職よりも収入が多い仕事に就くことで、自分の市場価値を高めることもキャリアアップに該当します。
キャリアアップすることで、仕事の選択の幅や働き方の選択肢が増え、経済的・時間的・精神的に、今よりも自由になることができます。
【キャリアアップの具体例】
- マネジメントに携わる
- 役職や管理職について昇格する
- 中小企業で幅広い業務を担う
- 転職して年収を上げる
- 派遣社員から正社員になる
- 独立、起業する
このように、理想の形は人それぞれです。
仕事のレベルを上げることでなりたい自分に近づくことで、より組織や社会に貢献できるなら、それはキャリアアップなのです。
みんながキャリアアップをする理由
「キャリアアップってそんなに大事なことなのかな?」と思うかもしれませんが、キャリアアップをすることで人生の豊かさが増すというのが最大のメリットとも言えます。
キャリアアップをしたいと思うきっかけは人それぞれです。
以下にご紹介していくので、参考にしてみてくださいね。
- 28歳男性
友人がキャリアアップのために大手企業に転職したのをきっかけに、自分ももっとやりたいことのためにチャレンジしたいと感じました。
- 24歳女性
新卒でなんとなく入った会社でしたが、もっとプライベートと仕事のバランスが取れる労働条件の良い会社に転職したくて考えるようになりました。
- 35歳女性
子供が大きくなり、手もかからなくなってきたので時間的な余裕が生まれ正社員を目指して転職しようと思いました。
- 34歳男性
同じ部署の上司がとても仕事ができる人で、年収も高く家庭も大事にできているのに憧れて、自分もそのポジションを目指したいと思いました。
人生の中で「仕事」は大きな存在です。
日本人の活動時間の約40%は仕事に使われています。
その40%を、つまらない、やりがいのないものにするか、なりたい自分を目指すための充実した時間にするかで、人生の質は大きく変わってくるのです。
今のままでいいのかな?とモヤモヤがあるなら、一度キャリアアップについて考えてみることをお勧めします。
キャリアアップと似た言葉の違い

「キャリアアップ」と似ている言葉がいくつかあるので、その意味の違いをご紹介します。
スキルアップとの違い
キャリアアップの「キャリア」は「経歴」、スキルアップの「スキル」は「技能」「能力」を表します。
つまりスキルアップは、個人の技能や能力を高めることを指すため、役職や地位の上昇は伴いません。
【スキルアップの具体例】
- 研修や学習を通じて知識や能力を深める
- パソコンスキルの向上
- 資格を取得する
- 語学を学ぶ、TOEICの点数を上げる
- 本を読んで知見を増やす
キャリアチェンジとの違い
キャリアチェンジとは、経験したことのない業界や職種へ転職することを言います。
【キャリアチェンジの具体例】
- 飲食店の店長からITエンジニアへ
- 事務職からWEBデザイナーへ
- 営業職から技術職へ
キャリアチェンジの魅力は希望する業界で働けたり、新たなスキルが身につくというところにあります。
キャリアデザインとの違い
キャリアデザインとは、自分が将来どのような働き方をしたいのか、どんな仕事をしていたいのかなどの、「将来なりたい姿」を実現するために主体的に考えて設計していくことです。
キャリアデザインは、仕事だけではなく結婚・子育て、住宅の購入などのライフイベントも含め、人生全体を考えていく必要があります。
【キャリアデザインの具体例】
- 「大きな事業で成功したい」
→部下から尊敬され、顧客からの信頼も厚い自分。
→35歳までに実現したい。
→今30歳だから、2年後には独立。そのためには〜。
- 「田舎でのんびりしながら高収入を得たい」
→マイペースな生活をしつつ、仕事面でも充実している自分
→子供の義務教育は都会で済ませたいから、田舎暮らしは10年後に始めたい。
→5年後までに今よりも年収を200万上げたい。そのためには〜。
キャリアアップのメリット・デメリット

キャリアアップといっても、現状の会社内におけるキャリアアップと、転職によるキャリアアップとで、メリットとデメリットが変わってくるので、参考にしてみてください。
社内でキャリアアップする場合のメリット・デメリット
社内でキャリアアップする場合は以下の通りです。
メリット |
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今まで積み上げた経験や実績をもとに評価されるため、評価されやすい。 →すでに下地ができている状態からのスタートになるので、今までの努力がキャリアアップに活きてきます。 |
今まで積み上げた経験や実績をもとに評価されるため、評価されやすい。 →すでに下地ができている状態からのスタートになるので、今までの努力がキャリアアップに活きてきます。 |
よく知る仲間に囲まれ人間関係などのストレスが少ない環境でキャリアアップを目指せる。 →上司や同僚、取引先などの構築された人間関係があるため周囲からの協力が得られやすいです。 |
デメリット |
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その会社内で正攻法とされる経験やスキルしか習得することができない。 →狭い世界での考え方ややり方しか学べないため視野が広がりにくいです。 |
新たな役職に空きがない場合、キャリアアップを望めない場合がある。 →成果を上げ続けたとしてもそもそもポジションがなければ昇進の機会がないことになってしまいます。 |
転職でキャリアアップする場合のメリット・デメリット
転職でキャリアアップする場合は以下の通りです。
メリット |
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キャリアアップしやすい環境を選べる。 →自分でキャリアアップの環境が整っているかどうかを調べて選択することができるため、思うような結果につながりやすいです。 |
今までと違うやり方や知識が身につく。 →新しい環境でやり方が全く一緒ということはないので、よりスキルアップできる新しい発見が見つかります。 |
即戦力として待遇アップで迎えられる可能性が高い。 →面接でしっかり自分の強みや実績を伝えられることで高く評価されれば、待遇の交渉も可能です。 |
転職先の会社にない知識や手法を提供できれば、入社して早々に活躍や高評価を得られるチャンスがある。 →逆に転職先にない、前職での効率的なやり方によって活躍できることもあります。 |
デメリット |
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今までの人間関係や評価はリセットされる。 →新しい環境やルールの中で、0から築き上げ直すことが必要です。 |
即戦力として期待されない場合は、年収が下がる可能性あり。 →転職の際にあらかじめ「譲れない条件」と「情報できる幅」を明確に示すようにしましょう。 |
キャリアアップするための4つのステップ

キャリアアップするためには、まずは「キャリアプラン」を考える必要があります。
キャリアプランは、【これからの人生でどのような仕事をしていきたいか】のプランを立てることです。
ただ「年収を上げたいから」だけではなく、キャリアアップの目的を、自分のなりたい姿から逆算して考え、それを達成するために何をするか計画していくことが大事です。
では実際に、4つのステップでキャリアプランを考えてみましょう。
ステップ1:今までやってきたことを振り返る
今までの自分を振り返り、やってきた業務や実績、どんなスキルが身についたかなどを書き出してみましょう。
- どんな経験をしてきたか
- どんな時にやりがいを感じてきたか
- どういう人をロールモデルにしてきたか
- どんな時が転機だったか
こんなこと…と思わずに、小さなことも全部書き出すのが大事です。
ステップ2:現在の自分の強みを洗い出す
次に、自分の強みは何かを明確にしていきます。
好き・嫌いの他に、得意なこと・苦手なことは何かを整理します。
ここで大事なのは、目指す方向によっては、「好きだし得意」ではなくて「嫌だけど得意」なことも自分の強みとして把握しておくことです。
嫌な業務でも、自分がやりたい仕事にうまく活かせることもあります。
ステップ3:将来どうありたいかをイメージする
自分の強みが把握できたら、将来自分がどうありたいのかをイメージしてみます。
- 組織の中でどういう立場で働きたいのか
- 自分の人生の中での仕事の位置付けをどうしたいのか
というふうに考えてみましょう。
具体的に思い浮かばない場合は、「先輩の○○さんみたいに結果を出したい」「やりたいことにチャレンジし続ける人生にしたい」というようなもう少しざっくりしたイメージでも大丈夫です。
仕事とプライベートのバランスがどうなっていれば理想か考えてみましょう。
ステップ4:現在と将来のギャップを考える
理想の自分に近づくためには、今の自分の経験値や持っているスキルと、将来なりたい姿の間にあるギャップを埋めていく必要があります。
そのために【どんなギャップがあるのか】を把握し、次にギャップを埋めるために【どんなスキルが必要か】【どんな経験が必要か】を考えてみましょう。
現職でなのか、転職してなのかも考えてみましょう!
「将来なりたい理想の自分」と、今の自分を比べてどうギャップを埋めていくかを考えるのは大事ですが、意外と難しいです。
ですが、ここをしっかり押さえることが、理想の自分になれる1番の近道ですので、時間をとってゆっくり考えてみることがおすすめです。
キャリアアップし続けるためには

1回のキャリアアップだけでは将来なりたい自分を完全に網羅することは難しいです。
小さなキャリアアップでも、何度も続けていくことが大切です。
キャリアアップをし続けていくために大事な4つのポイントをお伝えします。
ポイント①定期的に目標の見直しをする
自分の状況や、周りの環境は変わるものです。
一度決めた目標も変化することもあるということを知って、振り返っていくようにしましょう。
ポイント②自分軸をはっきりさせる
キャリアプランを考えた時に、転職を検討するときは「自分が転職先で何を実現したいのか」を元に考えてみましょう。
企業を選ぶ条件、面接で話すこと、応募書類に一貫性が保たれます。
ここが曖昧だと、「せっかく転職してもイマイチ理想と違う…。」ということになりかねません。
ポイント③新しい環境でもコミュニケーションは積極的に
キャリアアップを目指すときは、何かしらの変化が起きます。
メンバーだったり、環境だったり、組織の中でしっかりコミュニケーションが取れることはキャリアアップを促します。
ポイント④できることを増やしていく
キャリアアップのためには、少しずつできることを増やし、最終目標の前にあるいくつもの短期目標を達成していくことが大切です。
焦らず、まずは目の前の小さな課題をクリアして、着実なキャリアアップに繋げていきましょう。
まとめ

「キャリアアップ」とは、自分の市場価値を高めることです。
そのための手段として自分の能力や知識を高める「スキルアップ」があります。
キャリアアップのためには、ただ「年収を上げたい」というような漠然とした目的だけでは足りません。
仕事だけではなく、プライベートなことも全て含めて、「将来どうなりたいか」をはっきりさせることが大切です。
そのためには、自分の現状をしっかり把握しておくことも重要です。
「何のために、どうなりたくて」、そのためには「何が足りなくて」、それを埋めるために「今どう行動するべきか」。
キャリアアップを目指すなら、これをしっかりと考えるようにしてみましょう。